大学生、スクーターでWWOOF。言いにくいことも伝えて大丈夫(20代女性)
そんな時に初めて「休学」という選択肢を考えるようになりました。1年間自分の好きなことを出来る時間を作って、今考えても分からないことを明確にしてから、自分の将来の決断に望みたいと思いました。その手段として納得いくものを探していた時に見つけたのが「WWOOF」です。初めてみるその制度に、直感的にしっくりくるものを感じました。
WWOOFに行こうと決めたのは、かねてより興味のあった田舎での生活を学びたいと思ったから、そして新しい挑戦をしたいと思ったからです。私は昔から、誰かと面と向かって会話をすることをあまり得意としていませんでした。さらに新しい環境よりも、安定した環境に身をおいたほうが自分らしさを発揮できると思っていました。そんな私にとってWWOOFは、新しい環境で初対面の人と一緒に生活するということが条件であり、新たな挑戦でもありました。これならば、自分が分からないでいた「自分らしさ」のようなものを見つけられるのではないかと思いました。
実際にWWOOFに出発してみると、刺激的な毎日の連続でした。まずは移動です。少しでも支出を少なくしようと選んだスクーターでの移動は、慣れないうちはかなりハードでした。雨や風に打たれて凍えながら移動したこともあったし、眠気で意識が朦朧としながら移動したこともありました。しかしスクーターで移動していたおかげで、たくさんの出会いとも巡り会えました。「原付で広島から大学生が来ている」という噂を聞きつけて、たくさんの人が私に会いに来てくれました。
また、知り合って間もないホストさんと過ごす時間は私にとってかけがえのないものになりました。新しいお家に移動する度に、やはり緊張はします。でも私が思っていた以上に、移動中は緊張よりもワクワクが勝って、不安はほとんどなかったです。人との会話が苦手だと自分自身で勝手に決めつけていただけで、実はこんなに楽しいし、不安になることでもないんだと感じるようになりました。
WWOOFに出発してから色んな意味で度胸がついたと思います。まずは新しいことにも怯まない度胸。WWOOFを通しての生活は、本当に新しいこととの出会いばかりです。初めて草刈機を使ってみる、初めてコンバインに乗ってみる、初めて軽トラを運転してみる、初めてうどんを1人で打つ、初めての話題に意見を求められる等々。その1つ1つに不安や恐怖心を持って、挑戦できなければ成長できません。もしかしたら怪我をしてしまうかも、事故してしまうかも、場違いなことを言ってしまうかも、そんなことを考えるよりも前に好奇心が勝って何でもやりました。不思議なことに新しいことに挑戦すると、またすぐに新しいことに挑戦できる機会が巡ってきます。この自分の度胸に何度も助けられたと思います。
そして、自分が最も苦手としていた「言いにくいことも伝えること」。最近、本当の気持ちを相手に伝えられる度胸もついてきたと感じます。いつからか相手の気持ちを考えるがあまり、自分の本当に思っていることを伝えられないようになっていました。例えば本当はそうは思っていなくても、その場の空気感に合わせて意見したり、相手の求めているだろうなと思われる意見をあえて言ったりすることです。周りの意見や周りの気持ちを先読みして、自分の気持ちに目を向けない行動も多かったと思います。
しかしWWOOFを通しての生活では、そんなことは言っていられませんでした。初対面の人と生活するということは、生活に対しての考え方が違う方と生活をするということです。生活リズムも違えば、生活に対する常識・非常識の考え方も違います。そんな中で一緒に心地よく暮らせるようになるためには、お互いのことを深く理解し合わなければいけないと思っています。自分の良いところも、悪いところも見せられて初めて本当の家族のように接し合えると思っています。だからこそWWOOF期間中は自分の気持ちを正直に伝えることを意識しました。「今これ言ったら失礼に値するかな」とか「変な伝わり方をして誤解されたらどうしよう」などの不安は押し殺して、まずは思ったことを口に出してみました。すると私が今まで抱いていた不安は本当に無意味なものだったと感じるようになりました。人の気持ちをいくら考えても分からないし、それまでの関係ができていれば誤解されることもありません。相手のことを知りたければ、まず自分自身を知ってもらわなければならないということを強く感じました。
自分の将来を決めるために出発したWWOOFでしたが、逆に自分の可能性を広げてくれた旅になりました。旅の間に経験したことが今の私の自信になり、活力になります。自分が何かに向かって必死になると必ず新しい出会いがあります。気づいたら自分の周りには素敵な人がたくさんいて、感謝することの連続です。これから先、まだまだ何が起きるか想像もつかないけれどWWOOFで出会ったかけがえのない人たちや思い出を胸に私らしく進んで行きたいと思います。
ドキュメンタリー映画のようだった(30代男性)
朝はこの町全体に流れる目覚ましmusicで目を覚まし、まだ半分お寝ぼけの子供達と朝から優しい笑顔のご夫妻におはようの挨拶で、ほのぼの。
朝ごはん時の席決めで一悶着、末っ子ちゃんの肉食具合にみんなで笑顔。食後は外で子供達とみんなで警察、消防士、サッカー選手、変なおじさんなどに自在に変身。自転車を少し危なげながらも楽しそうに乗りこなす子供達を見ながら、ほのぼの。
子供達を幼稚園、保育園に送り出し仕事の時間。作業部屋で旦那さんと二人だけでの作物の箱詰め作業、たまに始まる言葉のキャッチボール。畑に出れば旦那さんのご両親と一緒にビーツの収穫、しばらく作業をしたらどでかい畑の真ん中に作物カゴを裏っかえして椅子と机に、お茶とおやつと見渡す限りの農村風景。お母さんのお話で即席tea time、なんともほのぼの。
お昼ご飯を食べて、午後の作業の時間まで大きな窓から入ってくる太陽のぬくもりでぬくぬく。午後の作業後は温泉で晩御飯までゆったりタイム。帰宅後はご家族と愉快な晩御飯、食後は子供達と折り紙タイム。21時を過ぎるとこくりこくりし始める子供達、みんなの寝顔を見ながら奥様とお話。自分もみんなにおやすみを言って星空を眺めに軽くお散歩。ブルブルと冷えた体でお部屋に戻り、1日のことを振り返って心はほのぼの。、、、、、、思い返すといくらでも思い出が出てきます。
いきなり長々と個人的な1日の感想を書いてしまってすみません。どれもこれも自分にとっては、どこかドキュメンタリー映画を見ているようで、皆さんと過ごした5日間はとても新鮮なものでした。そんな皆さんの日々の一部に僕も混ぜてもらえたことが、今回一番嬉しかったことことかもしれません。
あんまりまとまった文書になっていなくてすみません。とどのつまりとしましては、皆さんと過ごさせてもらえて本当に楽しく、本当によかったです!
また来日したい(シンガポール20代、男性)
滞在した期間他のWWOOFERもいました。僕たちは日本語検定2級の水準ぐらいでした。もちろん会話がわからないこともありましたが、みんなは教えてくれました。この機会で、農業についてと日本語と、どちらでもたくさん習いました。
お手伝いはたまに大変でしたが、面白くて楽しかったです。カラオケ、祭り、博物館へ連れて行って、本当にありがとうございます!お父さん、お母さん、みんなと過ごした楽しい日々が懐かしいです。この三週間はお世話になりました。
いつかまた会いに行きます!
感動。胃袋も喜んだ満足の日々(60代女性)
私は11月中旬に行きましたが、ホストさんは心の温かい方で、本を多く読まれ、歴史の話もしてくれました。
畑の野菜たちを我が子のように気を配り、育て、寒風の中でこんなに手をかけてもどの野菜も一袋は都会の半値だそうです。
さつまいも、大根、人参、ブロッコリー、ほうれん草、レタス、チンゲン菜の取り立てで色々お料理もしてくれました。そのうちの二つをご紹介しましょう。
『半月大根ステーキの磯辺巻き』
半月切りをゆで、片栗、小麦粉を混ぜまぶし、タレ「醤油、味醂、酢、酒」につけ、温かいうちにおにぎりのように海苔を巻く。
『サツマイモサラダ』
塩茹でし、つぶし、水にさらした大きめのみじん切り玉ねぎと会え、マヨネーズで味をつける。
ホストさんの人柄なのでしょうか。近所の方々からいろいろ差し入れもありました。
高齢の私を受け入れてくださり、お世話になりました。感動と胃袋を喜ばせてもくださり、満足の日々でした。
